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新入社員 / 研修設計

【新人研修で最も大切なこと】なぜ、ビジネスコミュニケーションを最初に教えるべきなのか?

こんにちは!研修講師の飯田ケントです。

4月になりましたね!この時期、私は全国の企業様で連日、新入社員研修を担当しています。令和7年、2025年度の新卒社員たちと接する中で、ここ数年の流れから見えてきた、ある共通の“弱点”が浮かび上がってきました。

それが、「ビジネスコミュニケーション能力の低さ」です。今日は新入社員研修&若手研修で、一番力を入れるべきテーマ「コミュニケーション力」について書いてみようと思います!

「礼節・マナーは超大事。でも、それだけでは動けない」

 私は、新人が社会人としての第一歩を踏み出すうえで、まず学ぶべきことは、礼節・マナーだと考えています。

  • 挨拶

  • 身だしなみ

  • 敬語

  • 報連相の基本ルール

これらを押さえておかないと、信頼関係のスタート地点にも立てないからです。

ただ――それだけでは、現場で動けない。

なぜなら、マナーを知っていても、それを「状況に応じてどう使うか」「どう伝えるか」「どう相手の気持ちを察知するか」、これらを具体的にできないと現場では行き詰まってしまうからです。

「マナーの次に必要なのは、“コミュニケーション能力”だ」

2025年の新卒たちを見ていて、ここ最近と比べて感じるのは、

  • 会話のキャッチボールに不安がある

  • 自己紹介が続かない

  • フィードバックを自然に受け取れない or 渡せない

     

といった、“人とやりとりする力=コミュニケーション能力” が弱くなってきている傾向です。

15年前から比べて、おとなしい性格になりつつある、これは間違いな意と思います。

しかし、それがイコール相手との会話のキャッチボールが上手い子たちが増えている、にはなりません。

なので礼節が良くても実際の仕事の際には戸惑ってしまう方が多く見受けられます。

実際の現場で起きている“ギャップ”

実際にあった例をご紹介します。先日行ったあるIT系企業の新人研修での出来事。

5人の新入社員に、一人づつ1分間の自己紹介をしてもらうアイスブレイクを実施しました。

結果は…

  • 3人とも1分も持たずに自己紹介終了

  • 内容は「○○大学出身の××です。よろしくお願いします」

  • ほとんどが棒読み、表情が硬い、相手を見ない

私が「1分間話してOK」「自由に自己紹介話していいよ」と言っても、

「何を話していいのかわかりません」 「1分って、意外と長いですね…」

という声が続出。

もちろん、彼らにやる気がないわけではありません。ただ、「自分のことを相手に伝える」「話を膨らませる」「聞き手に合わせて話す」――こうした経験が、決定的に不足しているのはわかります。

この状態でロジカルシンキングやPDCA、報連相の“概念”を教えても、定着しないのは明らかです。

なぜ、新入社員はコミュニケーションでつまずくのか

企業のOJT担当者からも、こんな声が多く寄せられています。

  • 「何度言っても、報告が上がってこない」

  • 「“質問していいよ”と言っても、結局何も聞かれない」

  • 「1on1では話すが、それ以外では話しかけてこない」

これらの背景にあるのは、“話すきっかけ”と“話し方の型”を全くしらない ことです。

つまり、新人たちは「報連相の必要性」は理解しているけれど、

  • どう話し出せばいいのか?

  • いつ話していいのか?

  • どこまで話していいのか?

  • どんな順序で伝えれば相手に伝わるのか?

といった“実践的な会話の型”に対する知識や認識、また、経験が圧倒的に足りていないのです。

だからこそ、「コミュニケーションの型」を最初に教える

私は新入社員研修として、必ず「伝え方の型」「ビジネスコミュニケーションの基本」を教えます。

私はいつも3つのことを意識しようと伝えています。

  1. 傾聴力:的確な質問をしながら相手の話を聞く力

  2. 伝達力:自らの思いを論理立てて話す力

  3. 関係構築力:フィードバックを渡したり受け取ったりするマインドや姿勢

 

大きく分けてこの3つを、基礎から確認して鍛えていくことで、新人の発言量が徐々に増えていきます。

実際の研修では、理論のインプットだけではなくすぐに演習(アウトプット)を行います。

そして自分のうまくいかなかった点をどのように改善できるのかをペアで考えます。このプロセスを何度も何度も繰り返すことで自己認知と知識の体得が進みます。

このような研修を1日受講すれば、基本的な型になれていきます。それにより即日、現場でのコミュニケーションも大枠ははずさないようになり、その後もうまくいかなかったことに対しても、研修内容に立ち返り、自己改善できる力はつきます。

受講者からは「会社で雑談するのが怖くなくなった」「打ち合わせで何を話せばいいかが整理されました」 という感想も多くいただいております。

「目的を持った雑談」こそ、最強のトレーニング

実際に行っている練習の一つが「雑談力のトレーニング」です。これは基本的な会話の作り方、伝え方を学習した後に、アウトプットとして行います。例えば、

  • 最近嬉しかったこと相手に伝えて共感してもらう

  • 大学時代に頑張ったこと相手に伝えて評価してもらう

  • 週末の過ごし方を相手に伝えて共感してもらう

こうしたテーマをもとに、1対1やグループで「話す/聞く/質問する」練習を行います。

雑談は、一見ビジネスと関係ないように思われがちですが、目的をもった雑談演習を行うことで実は以下の力が養われます。

  • 目的達成のための話の構成力

  • 目的達成を促進する聞き手への配慮(視線、声の大きさ)

  • 目的達成を意識したキャッチボール力(共感、質問)

仕事でもプライベートでもしっかり使える基礎力を磨いてあげることで、入社初年度から順調に社内でのコミュニケーションをすることができ、それは離職率を下げたり、会社での満足度をあげることにつながっていきます。

フィードバックを“受け取る”・“渡す”経験も不足している

最後にもうひとつ、今の新人たちが苦手とするのが、「フィードバックのやりとり」です。

「XXさんのここが良かった」「OOさんは、ここをこうすればもっと良くなる」

このような相手へ自らの意見を伝えるマインド、また、相手からの主観的な指摘を自然に受け入れるマインドを鍛えるような経験を、最近の方は学生時代にほとんどしていないように感じます。

だからこそ、いきなり社会人という環境の中で、上司や先輩に何か提案するということに非常にストレスを感じる方もいます。

また、本当に些細な改善のアドバイスでさえ、自然に受け取ることができず、戸惑ってしまったり過度に感情的になってしまっている方もいます。

ですから研修の中では「フィードバックを受ける/渡す」ことを、ミニ演習を通して小さく積み重ねていくことが重要です。

たとえば、ペアワークの後に、

「○○さんの説明、ここが聞きやすかったです」 「もう少し××を加えると、さらに良くなると思いました」

といった形で、“伝える練習”を繰り返すだけで、対話の質が格段に上がっていきます。

この場合もしっかりフィードバックの型や見本を見せて上げることが最も大事です。いきなり、「はい、やって!」ではうまくいかないと私は思います。

まとめ:新入社員研修では、まず「コミュニケーションの基本」を意識的に教えた方が、会社にとって得

新入社員研修ではマナー教育は必要です。社会人としての土台です。

でも、それだけでは現場で“使える人材”には育ちません。

 「伝達力」「会話力」「関係構築力」――この3つがなければ、どんなにマナーや礼節を守れても、ロジカルでも、プレゼンが上手くても、それを活かす場がなくなってしまう。

だからこそ私は、新入社員研修のスタートで ビジネスコミュニケーション力をしっかり育てること  を、強くおすすめします。

少しでも皆さんの参考になれば幸いです!

また、「自社でも似たような悩みがあるかも」と感じた人材育成担当者様のために、 「企業研修導入を成功に導くチェックリスト」を作成しました。

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この記事を書いた人 飯田 ケント
株式会社ワンデイジャパン 代表取締役。企業研修講師。論理的思考と課題解決が専門。講師紹介 ▶